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ネットショップ支援会社に勤める会社員がWebマーケティングを中心に書いていきます。

ネットショップの店長は一読すべし『右肩上がりの「ネットショップ」59の打ち手』

      2016/03/16

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ネットショップの担当者になったんだけど、何をすれば良いんだろう…

上記のお悩みをお持ちの方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、担当者になっても会社に通販ノウハウの蓄積がなく、
売上をどう上げれば良いのか、ネットショップをどう運営していけば良いのか、
というのはまさにその最たるものでしょう。

私自身、1年前にこのEC業界へ足を踏み入れた時、お客様の問題点や、
どうすれば反響が伸びるのか、効率的に運営をできるのかと言うのが、
全く分からずに苦労しました。

EC、通販の業務というのはWebマーケティングだけには留まりません。
受注発送業務やお客様対応、在庫管理、サイト更新など、多くの業務があります。
そして、それら全ての業務が売上に、ひいてはお客様につながっています。

このような業務主体で現場目線の運営について参考になる本はないものか、
会社の先輩に聞いた所、紹介してくれたのが今日取り上げる下記の一冊です。
右肩上がりの「ネットショップ」59の打ち手
右肩上がりの「ネットショップ」59の打ち手(船井総合研究所通販・ECビジネスコンサルティンググループ著、すばる舎)

本書の概要

本書は、経営コンサルティングで有名な船井総合研究所のコンサルタントが、
実際の事例を基にネットショップの売上を伸ばすためには、
どのような施策を打ち、内部の体制を築くべきなのかを記述しています。

今のネット通販市場は、うまくいっているところは意外と少ないのが実状です。そう言ったネットショップは必ずと言っていいほど、「売れない状態」を基準にものごと考えています。中でも多いのが、次の5点です。
①「モール店(楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングなど)のほうが儲けられるのでは」
②「在庫は積みたくない」
③「値引きはできない」
④「広告は打ちたくない」
⑤「専任担当者をつけるのはまだ早い」
(42ページより)

上記を見て、ドキッとした方も多いのではないでしょうか。
実際に通販が多くの利益を生み出すようになるためには、
ある程度の先行投資が必要となります。
にもかかわらず、現在の「売れない状態」に縛られている場合、
この利益を生み出すステージに辿り着くことができません。
しかし、ただ闇雲に投資しても、それはそれで成功する事は難しいでしょう。

本書では、6つの視点と59の「打ち手」から、
通販事業のテコ入れ方法を記述しています。
これらを自社のネットショップに重ねて考える事で、
利益を生み出すネットショップを作り出す事ができます。

本稿では下記に3つの章を取り上げます。
どの章もネットショップに携わる方にとって、押さえておくべき内容です。

こんなに違う! ネットショップと実店舗

ネットショップを運営する上で、最初に抑えておくべき事は、
ネットショップと実店舗がどう違うのかという事です。
そして、特に異なる点が下記となります。

ネット通販の商圏は日本全国、人口が1億2,700万人であることから、需要がとても大きいのです。その分、競合が多く工夫が必要なのもまた事実。「需要が大きいが、競合も多い」。小商圏の実店舗とは真逆です。
(54ページより)

競合が多い環境で生き残るためには、いかにして差別化するかが重要です。
そして、差別化を図る際にキーワードとなるのが、
「専門化」「勝ち目のある市場」「大手が売らない商材」です。(70ページより)

ネットショップにおいて差別化できるポイントは多くあり、
例えば「ターゲット」、「店舗作り」、「品揃え」などが挙げられます。
競合と似たり寄ったりのネットショップではなく、
差をつけることで、唯一無二の存在となることを心がけましょう。

他店に負けない!商品力と品揃え

ネットショップ、実店舗問わず、「モノ」・「サービス」を販売するにおいて、
いかにして商品力と品揃えを強化するかは、どこにおいても課題となります。

商品力を上げるために、本書では6つの視点を取り上げています。
それが「商品化」「本来的価値アップ」「付加的価値アップ」「品揃え強化」「新商品開発」「仕入・調達・在庫力強化」です。(72ページより)

そして、品揃えは大きく4つの要素に分かれており、
「量」「数」「幅」「質」の順で重要となります。(74ページより)

この商品力と品揃えは、ネットショップの基幹となるものです。
ショップに訪れた人が魅力的なサイトだと思ってもらえるように、
手を抜かないようにしましょう。

集客を購買につなげるためにすべきこと

どんなに素晴らしい商品を売っていたとしても、

  • ショップに人が訪れない
  • 商品ページに辿り着かない
  • 商品の魅力が伝わらない

この3つの壁を克服しなければ購買には繋がりません。
つまり「集客力の強化」と「購買に繋がるページ構成」が必須ということです。

まず集客力の強化として、本書では「SEO対策」と「リスティング広告」を取り上げています。
SEO対策というと、被リンクや内部対策など、様々なものがありますが、
ここで取り上げているのが、コンテンツマーケティングです。

SEO対策
まずは記事をとにかく増やす。情報がある程度増えたら、整理をする。整理の仕方は、目次ページやコンテンツマップの構造をもとに進めていく。
(136ページより)

そして、購買に繋がるページ構成としては、
正しい「商品分類」と「商品の訴求ポイント」を押さえる事が求められます。

「商品分類」とは、例えば売上ランキングや新作などの「特集分類」と、
商品のサイズや色といった「基本分類」にに分ける事ができ、
これらをサイト訪問者の関心度が高い順番で見せることで、
目的の商品にたどり着きやすい導線ができます。(104ページより)

また、「商品の訴求ポイント」は購入までの流れを作る事が大事です。
「動機づけ」「品質」「信用」「決断」という4つの訴求を押さえることで、
お客様が思わず商品を「買い物カゴ」に入れてしまいたくなるページができます。(107ページより)

 


 

 

いかがでしたでしょうか。
本書では他にも、ネットショップを構成する業務とその優先度、
適正な人員配置と在庫量といった運営面も多く取り上げております。

ネットショップの担当者であれば、一度は読んでおきたい内容が
多く含まれているので、ぜひご一読してみてください。
右肩上がりの「ネットショップ」59の打ち手
右肩上がりの「ネットショップ」59の打ち手(船井総合研究所通販・ECビジネスコンサルティンググループ著、すばる舎)

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